裏側矯正装置

裏側矯正装置には各社から様々なものが出ています。当院ではその中でも日本人の最も合ったものを選ぼうと考え、小型で、薄く、セルフライゲーションブラケット装置という機構を採用した「クリッピ―L」を主に使用しています。

インコグニート

裏側矯正装置インコグニートは、ドイツのバドエッセンというところの矯正医、Dr. Wiechmann により2001年より開発されたシステムです。世界60か国で使用されているといわれています。

ハーモニー

ハーモニーはアソインターナショナル社によるデジタルリンガルブラケットシステムです。患者さんごとに設計されるボンディングパッドが特徴です。

小さく薄い「クリッピ―L」

セルフライゲーションブラケット装置「クリッピーL」は、独自のクリップ構造を持っており、弱い力で効果的に歯が動くように設計されています。そのため、矯正治療による歯の痛みが少なくなるメリットがあります。

ブラケットとワイヤーを固定するために、従来はゴムや結さつ線などを使用していましたが、ゴムや結さつ線を使うことにより、摩擦が生じ、歯の効率的な移動の妨げとなっていました。それが大きく改良されたのが、セルフライゲーションブラケット装置「クリッピーL」です。

違和感も少なくなるように設計されており、サ行、タ行、ラ行などの発音にもほとんど支障がありません。


特徴1.「従来の装置よりも小さく・薄い(ロープロファイル)」

クリッピ―Lは、従来のリンガルブラケット装置と比べ、「小さく」「薄く」設計されており、お口の中での違和感をより抑えた矯正装置となっています。
下の写真のように、左側が従来のリンガルブラケット装置、右側がクリッピーLです。従来品の大きさと比較すると、クリッピーLは、かなり小さい設計となっていることがわかります。

また、ブラケットの厚みが従来品と比べ、非常に薄くなっています
従来のリンガルブラケット装置では違和感と話しづらい欠点があり、慣れるのに時間がかかりましたが、クリッピーLでは小型化されたため、欠点が従来のリンガルブラケット装置と比べ、大幅に抑えられています。

 



特徴2.「結さつ線を使わない(セルフライゲーティング)」

クリッピ―Lは、結さつ線を使用しない「セルフライゲーティング」により、ブラケットとワイヤー間の摩擦の問題を解決し、治療期間をより短く、痛みをより抑えることを実現したリンガルブラケット装置です。

独自のクリップ構造は、開閉式で、ワイヤーをとめる結さつ線を必要としない構造となっています(セルフライゲーティング)。

ワイヤーをとめるために結さつ線を使用しなくて良いことから、治療期間や痛みに関わってくる、「ブラケットとワイヤー間の摩擦」の問題を抑えることを実現しています。


従来の矯正装置は、金属の針金のような結さつ線やゴムタイプのもので、矯正装置を固定していました。
結さつ線を利用すると、どうしてもブラケットとワイヤー間で「摩擦」が生じてしまい、痛みや治療の長期間化の原因となっていました。


特徴3.人間工学に基づいたボンディングベースの形状

舌側形態に合わせた形状のボンディングベースを採用。リンガルフォッサ(くぼみ)の深いところに接着可能となっています。