裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)と表側矯正との違い

裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)と表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)との違いについてご説明いたします。

矯正装置が「表側(唇側)」か「裏側(舌側)」かの違い

従来の表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)も、裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)も、ブラケットを歯にくっつけて、ワイヤーを通して力をかけていくことに変わりはないのですが、表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)では、矯正装置(ブラケットやワイヤー)を歯の表側に装着します。これに対して、裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)では、矯正装置を歯の裏側に装着します。これによって、裏側矯正では、「他人から矯正装置をつけていることがほとんどわからない」という大きなメリットを得られます。

裏側矯正のメリットはこちら


ブラケット同士の距離の違い

従来の表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)と、裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)の違いとして、歯に付ける「ブラケット」同士の距離の違いがあります。表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)の場合、歯の表側に矯正装置を装着するため、ブラケット同士の間隔が、裏側と比べて広くなります。目で見やすいため、調整もしやすいというメリットがあります。裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)では、歯の裏側に矯正装置を装着するため、ブラケット同士の間隔が狭く歯の動きをコントロールしづらくなりますので、矯正歯科医の経験と技術が必要となります。

ブラケットをつける場所(歯の表裏)の形状の違い

従来の表側矯正(唇側矯正・ラビアル矯正)と、裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)では、ブラケットをつける歯面の形状に大きな違いがあります。例えば、表側矯正では、前歯の表面の形態はだいたい似たような形状をしていますが、裏側矯正では、前歯の裏面の形態は、歯によって大きく異なってきます。そのため、裏側矯正ではこの点でも、矯正歯科医の経験と技術が非常に需要となってきます。

 


裏側矯正と表側矯正の違い(一覧)

項目 裏側矯正 表側矯正
見た目の違い 表側からはほとんど見えることはありません 矯正装置をつけていることはわかります
発音について 違和感を感じますがほとんどは1~2週間程度で慣れます ほとんど問題は出ません
食事について 当初は違和感もある場合がありますが1ヶ月程度で慣れてしまうことがほとんどです 当初は違和感もある場合がありますが1ヶ月程度で慣れてしまうことがほとんどです
歯みがきについて 矯正装置が裏側にあるため、磨きづらいため、しっかり磨く必要があります 矯正装置に食べ物がはさまりやすいため、しっかり磨く必要があります
歯並びの仕上がりについて 表側矯正と差はほとんどありません 裏側矯正と差はほとんどありません
治療期間 状態により表側矯正の方が早い場合があります 状態により裏側矯正の方が早い場合がります
費用面 表側矯正よりも費用がかかります 裏側矯正よりも費用はかかりません